福島市の線量計調査

先日、福島市が中学生以下の子どもと妊婦に配布し、回収したバッジ式積算線量計の9月分の分析結果を発表した。

http://www.minpo.jp/pub/topics/jishin2011/2011/11/post_2322.html

0.1ミリシーベルトが2万3539人(64.4%)で一番多かったそうだ。単純にこれだけでも年間では1.2ミリシーベルトとなり、日本国が法律で定めている、一般人の放射線被曝限度の年間1ミリシーベルトを超えている。次に多かったのは0.2ミリシーベルトで6362人(17.4%)。この人達は年間2.4ミリシーベルトになる。正規の使用で最も高かった4人は1.4〜1.7ミリシーベルトだったそうだが、この子達にいたっては年間にすると16〜20ミリシーベルト以上になってしまう計算だ。
しかしながら、健康管理検討委員会とやらは「健康に影響を与える数値ではない」との文書を全員に通知していると言う。
この被曝線量は9月分である。ヨウ素など、半減期の短い放射性物質も蔓延していただろう、爆発直後の3月や4月のことは一切考慮に入れていない。
小生は専門家ではないのでよくわからないが、セシウムの堆積量が調査してわかっているのだから、それを基にある程度ヨウ素などが爆発直後、それぞれの地域にどの程度存在したかも計算できるのではないだろうか?3月と9月では放射性セシウムも少しは減っているし、その減った分やヨウ素など半減期の短い核種の数値も考えて、3月からの累積の外部被曝量を計算することはできそうに思える。そうした場合、この6ヶ月でどれだけ被曝したのかのおおよその数値は出ると思うのだが、それでも「健康に影響を与える数値ではない」と言えるのだろうか?
小生のような素人ですら、こんなものは茶番で無意味、金の無駄遣いとしか思えない。ガラスバッチを雨どいに放置していて12.5ミリシーベルトを記録した子もいたそうだが、この子の親のささやかな抵抗だったのかもしれない。こんな検査など、その程度のものなのではないだろうか。